~北朝鮮はなぜ拉致被害者全員を返さなかったのか(返すことのデメリット)~


拉致被害者の多くは1970年~1980年代に対韓国革命工作のために多くの日本人を拉致しました。拉致被害者の中には人民軍や諜報機関などの機密情報に触れている方もおり、体制内部を知っている日本人の生還を北朝鮮は望んでいません。
拉致被害者17人のうち5人は帰国、残り12人は「死亡または入境せず」と半端に認めて他は隠蔽したことがむしろ日本国民の怒りを招いたことは、当時の金正日政権にとってはやり直したいことかもしれません。下手に溝を深めるくらいなら「認定拉致被害者」だけは全員返せば良かったのではないだろうか、と考えたかもしれないでしょう。息子に代が変わり、金正恩がトップとなってからは、父親・金正日の「死亡した」という発表を覆すことに慎重になっていることや、金正恩自身にそれを実行できるほどの政権掌握が出来ていないため、拉致被害者全員の返還はなおのこと難しくなっています。